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「GIMP 3.2」の開発が始動 ~初のデベロップメントバージョン「GIMP 3.1.2」が公開

フリーかつオープンソースの画像編集・処理ソフト

「GIMP 3.1.2」がリリース

 「GIMP」の開発チームは6月23日、「GIMP 3.1.2」をリリースした。「GIMP 3.2」に向けた初めての開発リリースと位置付けられている。

 「GIMP」(GNU Image Manipulation Program)は、フリーかつオープンソースの画像編集・処理ソフト。Windows、Mac、Linuxなど、多彩な環境をカバーするクロスプラットフォームアプリで、写真のレタッチや画像合成、制作などで「Adobe Photoshop」に匹敵する実力を備える。1995年から開発が継続されている歴史あるアプリでもある。

 「GIMP 3.1.2」には、「GIMP 3.2」で搭載予定の新機能や改善が含まれている。ただし、本番環境での利用は推奨されていないので注意したい。最悪の場合、アプリがクラッシュし、作業内容が失われる可能性がある。安定性を重視する場合は「GIMP 3.0.4」の利用がおすすめだ。

本番環境での利用は推奨されていないので注意
  • ブラシ、フォント、パレットのテーマの色:プレビューをテーマの前景色・背景色でレンダリングするトグルスイッチを追加
  • OSテーマとの自動一致:Windows/Linux環境でシステムのライト・ダークテーマを変更した際、「GIMP」テーマも追随するように。もちろん、追随しないようにすることも可能
  • 新しいペイントモード:「Overwrite」と呼ばれる新しいブレンドモード。ブラシの透明度値と既存のピクセルをブレンドしないため、ピクセルアートに最適
  • 新しいテキストアウトラインオプション:テキストのアウトライン(外枠)を内側、外側、または両方向に拡大できる
  • 非破壊編集「GIMP 3.0」で導入された非破壊編集を内部的に改善。将来の開発と保守が簡単に
  • CMYK:カラーセレクターで選択した色の合計インク総量が計算・表示されるように
  • ファイル形式のサポート拡充“無名”な画像形式もサポート。APNGインポートやAdobe製品との互換性向上、OpenEXRの読み込み、JPEG 2000のエクスポート(インポートは古くから対応済み)、初代プレイステーションのテクスチャーファイル(TIM)対応など多数
  • UX/UIの改善:システムテーマとの競合解消、パレットドッキングの改善など

 「GIMP」はWindows/Mac/Linuxに対応する寄付歓迎のフリーソフトで、現在同プロジェクトの公式サイトからダウンロード可能。Windows版は、Windows 10以降に対応し、窓の杜ライブラリや「Microsoft Store」からも入手できる。

ソフトウェア情報

「GIMP for Windows」
【著作権者】
Spencer Kimball、Peter Mattis and the GIMP Development Team
【対応OS】
Windows 10以降(編集部にてWindows 11で動作確認)
【ソフト種別】
フリーソフト(寄付歓迎)
【バージョン】
3.1.2(25/06/23)